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クリーンルーム/クリーンブースに関する用語解説

ファンフィルターユニット(Fan Filter Unit, FFU)
ファンフィルターユニット(FFU)とは、クリーンユニットとも呼ばれる空気清浄機の一種で、クリーンルームやクリーンブース、クリーンベンチに清浄(クリーン)な空気を供給する装置のことです。ファンフィルターユニットは、プレフィルター、HEPAフィルターなどのメインフィルター、ファンユニットで構成されています。プレフィルタやメインフィルタは定期的な掃除や交換が必要になります。ファンユニットは、ACファンと低消費電力のDCファンがあります。風量によりさまざまな大きさのFFUが販売されています。
クリーンユニット
クリーンユニットとは、清浄な空気を供給する装置です。ファンフィルターユニット(FFU)とも呼ばれています。
プレフィルタ
プレフィルタとは、メインフィルタの前に設置されているフィルタのことです。
FFUでは、プレフィルタであらかじめ大きな浮遊性塵埃を除去し、メインフィルタの目詰まり防止や性能低下を防いでいます。
HEPA
HEPAとは、High Efficiency Particulate Air Filterの略で、空気中の塵埃を高効率で取り除くエアフィルターです。クリーンルームやクリーンブースのメインフィルタとして利用されています。JIS Z 8122 で捕集率などが規定されています。エアフィルタには、より捕集効果の高いULPAフィルタというものもあります。
ULPA
ULPAとは、Ultra Low Penetration Air Filterの略で、HEPAフィルタよりも捕集効果の高いエアフィルタです。JIS Z 8122にて捕集効果などが規定されています。
空気清浄度(クリーン度)
空気清浄度(クリーン度)とは、クリーン環境内における浮遊微粒子のサイズと量を表す指標です。JIS B9920やISO 14644-1で規格化されています。以前は、USA Fed.Std.209E規格でクラス100やクラス1000などと呼んでいましたが、この規格は廃止されました。
詳しくは、技術コラム 「クリーンルームはなぜ必要?仕組みと管理も合わせて解説-クリーンルームの管理におけるクリーン度」を参照して下さい。
クラス(清浄度)
クリーンルームやクリーンブースのクラス(清浄度)とは、クリーン環境内における浮遊微粒子のサイズと量を分類した等級です。規格によりその分類や等級の表し方は異なります。
詳しくは、空気清浄度(クリーン度)の項目をご参照下さい。
換気回数
換気回数は、クリーンルームやクリーンブースの性能を示す指標です。1時間にブース内の空気が入れ替わる回数を換気回数と呼んでいます。例えば、クリーンブースの体積が、2mx2mx2m=8m3で、FFUの風量が、10m3/分だった場合、10x60/8=75回になります。この換気回数が多いほどよりクリーン度の高いクリーン環境だと言えます。
イエロールーム/イエローブース
イエロールーム/イエローブース
イエロールーム/イエローブースとは、半導体のフォトリソグラフィー工程などで、紫外線の感光を防ぐために周囲を紫外線カットフィルターで覆った部屋やブースのことです。
クリーン暗室
クリーン暗室
クリーン暗室とは、クリーンルームと暗室を両立したクリーン環境です。レーザーの実験などで使用されます。
陰圧
陰圧とは、周囲よりも圧力の低い空間の状態を表します。陰圧の空間からは、外部に空気が流れない為、感染性の病室や病棟、薬品やにおいのある作業などで用いられます。
代表例として安全キャビネットや医療用の隔離ブースや陰圧テントなどがあります
陽圧
陽圧とは、周囲よりも圧力の高い空間の状態を表します。陽圧の空間には、外部から空気が流入しません。クリーンルームやクリーンブース、クリーンベンチなどは内部のクリーン度を維持する為、陽圧になっています。また、食品加工工場なども虫などが入らないように陽圧になっています。
エアシャワー
エアシャワーとは、人体や服などに付着している塵埃を取り除くボックス状の空間です。クリーンルームの入り口に設置され、側面などから勢いよく空気を出すことで、コンタミの元になる微粒子を吹き飛ばして除去します。また、2重扉構造により、入退室に伴うクリーン度の低下も防ぎます。クリーンブースへの物品の出し入れするパスボックスとしても利用することが出来ます。
クリーンウェア
クリーンウェアとは、クリーンルームに立ち入る際に着用する服のことです。低発塵素材で作られ全身を覆う形状になっています。無塵服とも呼ばれています。
パーティクルカウンター
パーティクルカウンターとは、空気中に浮遊する微粒子を計測しクリーン度を測定する計測器です。クリーンルームの管理に使われ、据え置き型とハンドヘルド型があります。
パーティクルカウンターについて詳しくは、「パーティクルカウンター(微粒子計測器)入門」をご覧ください。
コンタミ
コンタミとは、コンタミネーション(contamination)を略した呼び方のことです。一般的にコンタミネーションは、汚染物や混入した異物のことを指します。クリーンルームでは、浮遊微粒子や浮遊微生物をコンタミと呼びます。
乱流
乱流
乱流とは、一方向の流れだけではなく様々な方向に不規則に流れる状態を表します。クリーンルームやクリーンブースでは、図のように方式を乱流式と呼んでいます。一方向だけの流れの場合は、層流と呼ばれ半導体工場などクリーン度の高いクリーンルームで利用されています。
層流
層流
層流とは、一方向だけの流れの状態を表します。クリーンルームでは図のような状態を層流式と呼んでいます。クリーン度のクラスが1から100までの半導体工場などで利用されている気流の方式です。層流式のクリーンルームの床は、グレーチングになっています。一般的なクリーンルームやクリーンブースでは、気流の方式が乱流式になっています。
グレーチング
グレーチングとは、格子状になっているフタのことです。一般的には、道路脇の溝フタや工事の足場などに使われています。クリーンルームでは、層流式のクリーンルームの床に使われ床に塵埃などが溜まらないようにするため使われています。
ICR
ICRとは、インダストリアルクリーンルームの略称です。工業製品の製造工程で浮遊塵埃が少なく空気清浄度の高いクリーン環境をICRと呼びます。主なICRの用途は、半導体製造工場(FAB)やフラットパネルディスプレイ、レンズ、光学部品、フィルム、電子部品、電子機器の製造工程で使用されます。
BCR
BCRとは、バイオロジカルクリーンルームの略称です。医薬品や食料品の製造や研究などで微生物や菌、虫などの対策がされたクリーンルームをバイオロジカルクリーンルームと呼びます。
JIS B9920
JIS B9920は、「クリーンルームの空気清浄度の評価方法」を表した規格です。
内容は、ISO 14644-1,Cleanrooms and associated controlledenvironments─Part1:Classification of air cleanlinessに示されている清浄度のクラス分けやその評価方法を翻訳したものになっています。
ISO 14644-1
ISO 14644-1は、クリーンルームの空気清浄度の評価方法を表した国際的な規格です。英文のタイトルは、「Cleanrooms and associated controlled environments─Part1:Classification of air cleanliness」です。
日本語に翻訳された規格は、JIS B9920、「クリーンルームの空気清浄度の評価方法」です。
USA Fed.Std.209E
USA Fed.Std.209Eは、クリーンルームの清浄度を表したアメリカの連邦規格です。
現在は、廃止された規格ですが、クラス100やクラス1000など永らく基準として使用されていたため、現在でも併用されています。