吸煙器に関する用語解説
- におい
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においとは、鼻腔で感じること(臭覚)ができる空気中に蒸散した物質やガスのことです。においを感じる最小の濃度は、臭覚閾値とよばれ、物質によりppmやppb、pptといった濃度単位で表されます。
- 悪臭
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悪臭とは、不快に感じるにおいのことです。不快な臭気を発生させる物質は"特定悪臭物質"として22物質が、悪臭防止法で規制されています。
- 刺激臭
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刺激臭とは、鼻を刺すような悪臭です。通常の臭いは鼻腔内の嗅細胞で感じますが、刺激臭は鼻腔内の三叉神経への刺激で感じます。
- 活性炭
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活性炭とは、吸着効率を高めるために処理された多孔質の炭です。空気や水の濾材として利用されます。ヤシがらを元に作られたヤシガラ活性炭が主に使われています。粒子サイズや特定のガス成分への吸着効率を高めたものなどが市販されています。
- 臭気強度
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臭気強度とは、においの強さのことです。臭気強度を表すのに、"6段階臭気強度表示法"が用いられ、
0:無臭
1:やっと感知できるにおい(検知閾値)
2:何のにおいであるかわかる弱いにおい(認知閾値)
3:楽に感知できるにおい
4:強いにおい
5:強烈なにおい
で分類されます。
- ウェーバー・フェヒナーの法則
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ウェーバー・フェヒナーの法則とは、ウェーバーの法則とフェヒナーの法則の2つの法則のことです。どちらの法則も仮説で、物理的刺激の変化と、視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚など、すべての感覚の変化との関係についての推論です。具体的には、「においの基礎知識:におい物質の濃度とにおいの感じ方」をご覧ください。
- 感覚量
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感覚量とは、フェヒナーの法則におけるにおいなどの感じる量のことです。
- 刺激量
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刺激量とは、フェヒナーの法則におけるにおいなどの物理的濃度のことです。
- 臭気指数
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臭気指数とは、臭気濃度を指数で表したものです。
- 臭気対策
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臭気対策とは、悪臭や刺激臭などの不快なにおいから、脱臭装置などを用いて作業者や周りの環境を保護することです。
- 特定悪臭22物質
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特定悪臭22物質とは、アンモニア、メチルメルカプタン、硫化水素,硫化メチル、二硫化メチル、トリメチルアミン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ノルマルブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ノルマルバレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、イソブタノール、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、トルエン、スチレン、キシレン、プロピオン酸、ノルマル酪酸、ノルマル吉草酸、イソ吉草酸の22物質です。悪臭防止法により、事業活動に伴って発生するこれらの物質は、生活環境や健康を保護する目的で濃度の規制基準が設けられています。
- 特定化学物質
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特定化学物質とは、労働安全衛生法の特定化学物質障害予防規則に定められている化学物質です。健康被害のおそれのある75種類(2022年9月)の化学物質が第1類物質(7種類)、第2類物質(26種類)、オーラミン等(2種類)、管理第2類物質(20種類)、特別有機溶剤等(12種類)、第3類物質(8種類)として特定化学物質として登録されています。
- 特別有機溶剤
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特別有機溶剤とは、エチルベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素、1,4―ジオキサン、1,2―ジクロロエタン(二塩化エチレン)、1,2―ジクロロプロパン、ジクロロメタン(二塩化メチレン)、スチレン、1,1,2,2―テトラクロロエタン(四塩化アセチレン)、テトラクロロエチレン(パークロルエチレン)、トリクロロエチレン、メチルイソブチルケトンのことです。発がん性のおそれがある物質が、有機溶剤中毒予防規則の特定化学物質障害予防規則(特化則)の特別有機溶剤として管理されています。
- 揮発性有機化合物(VOC : volatile organic compounds)
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揮発性有機化合物は、VOC(volatile organic compounds)と呼ばれ、大気中に揮発し、気体となる化学物質のことです。光化学スモッグの原因となることから、大気汚染防止法で排出量などが規制されています。塗装や印刷、洗浄などで用いられる有機化合物が揮発性有機化合物です。沸点温度の違いから、Very Volatile Organic Compounds (VVOC)、Volatile Organic Compounds (VOC)、Semi Volatile Organic Compounds (SVOC)、Organic compound associated with particulate matter or Particulate Organic Matter (POM)に分類されています。
- シックハウス症候群(sick house syndrome, SHS)
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シックハウス症候群(sick house syndrome, SHS)とは、建材に使用されている化学物質による屋内の空気汚染やそれに伴う健康被害のことです。
- ppm
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ppmとは、百万分率で100万分のいくらかを表すのに用いる単位です。1ppm=0.0001%、1%=10,000ppmです。
"におい"など空気中の微小な成分の濃度や、液体の分析による微小な濃度を表すのに用います。
- ppb
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ppbとは、ppmよりもさらに小さな割合を表す単位です。1ppb=0.001ppm=0.0000001%です。
"におい"など空気中の微小な成分の濃度や、液体の分析による微小な濃度を表すのに用います。
- 差圧計
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差圧計(マノメーター)とは、気体の圧力差を測定する計器です。吸煙器では、フィルターの前後の気圧差から目詰まりを確認するのに利用します。
- プッシュプル
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プッシュプルとは、送風(給気、プッシュ)と吸気(排気、プル)がセットになった換気システムです。効率よく排気することが出来ます。特定化学物質障害予防規則等で性能などが規定されています。
- 局所排気
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局所排気とは、工場や実験室などで発生する有害な粉塵や煙、揮発性有機化合物のガスなどの発生源やエリア、ブース内を排気することです。特定化学物質の中には、局所排気が義務付けられている物質があります。また局所排気装置の性能も規定され、定期検査なども必要です。局所排気装置は、排気フード、排気ダクト、空気清浄装置、ファン(排風機)を通して、空気を排気します。
- ヒューム
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ヒュームとは、加熱によって生じる粉じんや煙霧、蒸気、微粒子のことです。溶接時に発生する溶接ヒュームは、特定化学物質として換気などの対策が必要です。
- レーザーマーカー
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レーザーマーカーは、金属や樹脂などの対象物にレーザー光を照射し表面を酸化や変色、剥離し、文字や絵を印刷する方法です。対象物の表面に直接印刷する為、消えにくく高精度な印刷ができます。レーザー光は強いエネルギーをもち、印刷時に対象物の表面からヒュームやにおいが発生します。
- UVプリンタ
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UVプリンタは、インクジェット方式の産業用プリンタで、UVインクを印刷し、紫外線(UV)でインクを硬化、定着させます。UVインクは、有機溶剤が使われており、印刷中や印刷後もインクに含まれる成分が揮発しにおいの元となります。特に、メチルエチルケトン(MEK:Methyl ethyl ketone)を含んだインクは強い刺激臭があります。
- 3Dプリンタ
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3Dプリンタには、光造形方式と積層方式があります。光造形方式は、紫外線で硬化する樹脂(光硬化樹脂、UV硬化樹脂)を使い一層ずつ硬化させて造形します。光硬化樹脂は、UVレジン液と呼ばれ刺激臭があります。積層方式の中で最も一般的な方式は、熱溶解積層方式(FDM:Fused Deposition Modeling)です。フィラメントと呼ばれる樹脂を熱で溶かして積層し、造形します。このフィラメントには、ABSやPLA、PET、ナイロンなどの樹脂が使われています。この樹脂を溶融することで揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds)のガスが放出されます。