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よくあるご質問(Q&A)

高電圧回路で使える電子部品のメーカーを教えてください。

カテゴリ
電源の使い方 よくあるご質問

高圧電源を使った高電圧の回路を設計する際には、その電圧を許容する電子部品を使う必要があります。下記の一覧に概ね1000V以上の高電圧で使える電子部品の種類とメーカーを掲載します。高電圧の回路を設計する際は、電子部品だけでなく、回路基板の沿面距離や空間距離、実装方法、基板や部品の汚れなどの配慮も必要です。

高電圧用電子部品の種類とメーカー

高電圧抵抗器(高電圧分配器)

高電圧抵抗器は、数kV〜数十kVの高電圧を安全に分圧・制限するために設計された抵抗素子です。金属皮膜やセラミック被膜を用いることで高い耐圧性能を確保しており、抵抗体の表面には絶縁コーティングが施されているため、優れた耐アーク性と長期安定性を有します。主に高圧電源のモニタ回路や平滑回路および安全放電回路に使用され、抵抗値のみならず許容電力やインパルス耐圧性能が厳格に規定されています。

高電圧抵抗器(高電圧分配器)
高電圧抵抗器

高電圧コンデンサ(高電圧セラミックコンデンサ、高電圧フィルムコンデンサ、高電圧キャパシタ)

高電圧用コンデンサは、高耐電圧の誘電体を採用し、高エネルギーの蓄積および急峻なパルス放電に耐えられる構造となっています。ポリプロピレンフィルムやセラミック、オイル封入型など用途に応じたタイプがあり、リップル吸収や高電圧パルス回路、X線電源の平滑回路などで使用されます。部分放電やリーク電流特性が抑えられており、長時間の使用でも容量変化が少ないのが特長です。

高電圧コンデンサ(高電圧セラミックコンデンサ、高電圧フィルムコンデンサ、高電圧キャパシタ)
高電圧コンデンサ

高電圧ダイオード

高電圧用コンデンサは、高耐電圧の誘電体を採用し、高エネルギーの蓄積および急峻なパルス放電に耐えられる構造となっています。ポリプロピレンフィルムやセラミック、オイル封入型など用途に応じたタイプがあり、リップル吸収や高電圧パルス回路、X線電源の平滑回路などで使用されます。部分放電やリーク電流特性が抑えられており、長時間の使用でも容量変化が少ないのが特長です。

高電圧ダイオード
高電圧ダイオード

スパークギャップ

スパークギャップは、電極間に設定された一定以上の電圧が加わるとガス放電が生じ、瞬間的に放電路を形成するデバイスです。過電圧保護やサージ吸収、高エネルギーパルスのスイッチング用途に用いられ、繰り返し放電に耐える構造と安定したトリガ電圧が求められます。封入ガスの種類やギャップ距離によって放電特性が調整されており、高電圧パルス発生器やサージプロテクターに必須の部品です。

スパークギャップ
スパークギャップ

高電圧リレー

高電圧リレーは、高電圧ラインの切り換えやオン・オフ制御を行う電磁式または真空式の接点素子です。接点間距離や絶縁設計が通常のリレーより大幅に強化されており、アーク放電を抑制する構造が導入されています。高耐圧特性に加え、低接触抵抗と高い絶縁抵抗を兼ね備えており、医療用X線装置、電源切替回路、高圧試験装置などで採用されています。

高電圧リレー
高電圧リレー

高電圧スイッチ(高電圧半導体スイッチ)

高電圧半導体スイッチは、IGBT、MOSFET、またはSiC(炭化ケイ素)等のデバイスを用いたソリッドステートスイッチで、高速スイッチングと長寿命、アークレス動作を実現します。機械的な接点を持たないため摩耗がなく、高精度な電圧制御・パルス制御が可能です。直流高圧電源のオンオフ制御や高電圧パルス発生装置に適しており、近年では駆動回路を含めたモジュール型製品も広く利用されています。

高電圧コネクタ(高電圧ブッシュ)

高電圧コネクタは、高圧機器内部から外部へ安全に高電圧を導出するための絶縁部品で、沿面距離やクリープ距離が大きく設計されています。セラミックまたは樹脂を用いたブッシング構造で構成され、真空装置にも使用できるタイプもあります。X線装置や高圧電源装置などにおいて外部接続端子として不可欠なコンポーネントです。

高電圧コネクタ(高電圧ブッシュ)
高電圧コネクタ

高電圧ケーブル(X線高圧ケーブル)

高電圧ケーブルは、高電圧信号を長距離または装置間で伝送するためのシールドケーブルであり、中心導体の周囲に多層の絶縁体とシールド層を配置することで部分放電やリークを抑制します。特にX線装置向けケーブルでは柔軟性と耐圧性を両立しており、可動部でも安定した伝送が可能です。コネクタと一体化したアセンブリ形態で提供されることも多く、高電圧機器の信頼性に直結する重要部品です。

高電圧ケーブル(X線高圧ケーブル)
高電圧ケーブル

絶縁油(トランス油)

絶縁油は、高電圧機器内部において電気絶縁と冷却の双方の役割を担う重要な絶縁媒体です。変圧器や高圧電源の油浸型コンポーネントに使用され、鉱油タイプのほか、耐熱性・環境性に優れた合成油タイプも存在します。電気的絶縁破壊強度が高く、熱伝導性にも優れているため、内部温度上昇の抑制にも寄与します。また、水分やガスの混入が絶縁性能に影響を与えるため、精密な管理が求められます。なお、かつてはPCB(ポリ塩化ビフェニル)を含む絶縁油が使用されており、後年その毒性や環境残留性による健康被害が問題となった歴史があります。そのため現在は、PCBを含まない安全な絶縁油が使用されています。
松定プレシジョン製品についてのFAQ: ポリ塩化ビフェニル(PCB)含有の有無を知りたい