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よくあるご質問(Q&A)

CTの再構成とは何ですか?

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X線CTスキャン装置 よくあるご質問

CTにおける「再構成(Reconstruction)」とは、CTスキャンの過程で撮影された数百枚から数千枚にも及ぶ2次元の「透過像(プロジェクションデータ)」から、元の物体の内部構造を表す3次元データをコンピュータの演算によって復元する処理のことを指します。これはX線CT技術における最も核心的なプロセスです。

CTスキャンでは、サンプルを少しずつ回転させながら、360度全方位からX線を照射し、それぞれの角度における透過像を撮影します。この一枚一枚の透過像は、健康診断のレントゲン写真のようなもので、内部構造が重なり合った「影絵」にすぎません。このままでは、内部のどの位置に、どのような構造があるのかを正確に知ることはできません。

そこで「再構成」の出番となります。コンピュータは、撮影された全ての角度からの透過像データを入力情報として受け取ります。そして、「逆投影法」と呼ばれる数学的なアルゴリズム(代表的なものにFBP法:Filtered Back Projection法があります)を用いて、これらの影絵の情報を元の3次元空間に逆算するように投影し、積み重ねていきます。例えるなら、様々な方向から撮影した物体の影絵だけを頼りに、元の物体の立体形状を精密に復元するような、非常に高度な計算処理です。

この再構成計算の結果、ボクセル(Volume Pixel:3次元の画素)と呼ばれる微細な立方体の集合体で構成された3Dボリュームデータが生成されます。このデータが完成して初めて、私たちは物体を仮想的にスライスして断面を観察したり、立体表示したり、内部の寸法を測定したりといった、様々な解析を行うことができるようになります。

松定プレシジョンでは、最新のGPU(Graphics Processing Unit)を用いた並列コンピューティング技術を再構成ソフトウェアに最適化して搭載しており、従来は非常に時間のかかったこの再構成処理を、驚くほど短時間で完了させることが可能です。これにより、お客様の検査・解析業務の大幅な効率化を実現しています。

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