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用途・事例

誘電体バリア放電(Dielectric Barrier Discharge)とは2枚の金属板で作られた電極の片方、または両方の電極を絶縁体で覆い、交流電圧をかけた場合におこる放電です。この絶縁体はコンデンサと同じようなはたらきをします。そのため絶縁体は誘電体ともよばれます。誘電体にはガラスやアルミナ、ポリマーフィルムが用いられます。また誘電体として水や電解質液を使うことも可能です。

誘電体バリア放電では、絶縁体により過度で急激な放電が抑えられているため、アーク(火花)を発生させない放電になります。そのため無声放電ともいいます。放電の際には放電部分に紫がかった光のようなプラズマを観測することができます。
このとき誘電体の中には、コンデンサと同様に電荷が蓄積されます。そのため逆方向の電圧が印加された際に、最初の放電よりも低い電圧で放電が可能になるのです。そのため省エネルギーで放電を発生させることができます。

誘電体バリア放電は、オゾン発生装置やプラズマディスプレイ、誘電体バリア放電エキシマランプに使用されたり、NOxやSOxといった有害排気ガスを分解するために使われています。また、誘電体バリア放電を用いた流れを制御するアクチュエーターとして、DBD-プラズマアクチュエーター(DBD-PA)といった技術も研究開発されています。

松定プレシジョンでは、誘電体バリア放電を行う際に、交流またはパルス出力が可能な高電圧アンプなどを取り扱っています。

誘電体バリア放電
関連ワード:
  • 誘電体バリア放電プラズマアクチュエーター(Dielectric Barrier Discharge Plasma Actuator, DBD-PA)
  • 電極
  • 絶縁体
  • 放電
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