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用途・事例

リフレクトロン(reflectron)は、リフレクター(reflector)とも呼ばれ、飛行時間型質量分析計(Time-of-flight mass spectrometer: TOF-MS)の質量分離部でイオンの飛行方向を反転(イオンミラー)させる電場のことです。TOF-MSには、リニアTOFとリフレクタTOFがあり、リフレクトロンは、リフレクタTOFに用いられます。多くのTOF-MSは、リフレクトロンを備え高感度で高い質量分解能を実現しています。

リフレクトロンの原理

イオン化部で発生した試料分子のイオンは、グリッド電極との電位差により加速されフライトチューブを経てリフレクトロンに入ります。リフレクトロンの入口はGND電位で、積層された複数の金属板による電場により段階的に高電圧になっています。イオンは、この電場により飛行方向を反転させ検出器に向かいます。

リフレクトロンの概略図
リフレクトロンの概略図

リフレクトロンの高電圧は、プラスのイオンとマイナスのイオンをそれぞれ検出するために反転型高圧電源で極性を切り替えて使います。また、リフレクトロンの複数の電極の電圧は、抵抗による分圧(高電圧デバイダ回路)で生成します。検出器には、マイクロチャンネルプレート(MCP)が用いられます。

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