はい、可能です。内部欠陥やクラックの検出は、X線CT装置の最も重要なアプリケーションの一つです。製品や材料の内部に存在する、目視では決して確認できない微細な欠陥を、非破壊で鮮明に可視化し、その位置、形状、大きさを正確に特定することが可能です。
検出可能な欠陥の例
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ボイド・空隙(気泡):
樹脂成形品やダイカスト部品の内部に発生する気泡(ボイドやブローホール)、電子部品のはんだ接合部に生じるガス溜まりなどを3次元的に捉えることができます。
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クラック(ひび割れ):
溶接部やセラミックス部品、複合材料などに発生した微細なクラック(ひび割れ)を検出できます。CTデータを使えば、クラックがどの位置から発生し、どの方向に進展しているのかを立体的に把握できます。
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異物・介在物:
製品の内部に混入した金属片や樹脂片などの異物や、材料の製造過程で生じる不純物(介在物)を、周囲の母材とのX線吸収率の違いから明確に識別します。
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その他の欠陥:
積層部品の層間剥離(デラミネーション)、接合部の剥がれ、部品の内部構造の変形や破損なども詳細に観察できます。
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