電源(電源装置)とは、負荷に電力を供給するための電気装置です。商用電源は通常、交流(AC)として配電されますが、多くの電子デバイスや産業システムを動作させるには、安定した直流(DC)が必要です。ACをDCに変換する装置は、広義に「AC-DCコンバータ」または「DC電源」と呼ばれます。 その他のカテゴリには、DC電圧レベルを調整する「DC-DCコンバータ」や、電圧・周波数を変換して様々な系統条件をシミュレートする「AC電源」などがあります。 また、高電圧出力を目的とした特殊なユニットは「高電圧(HV)電源」と呼ばれ、その中でもDC出力を提供するものは「高電圧DC電源」と定義されます。
DC電源には正(+)と負(-)の出力端子があります。負極をグランド電位に設定すれば「正電源」として、正極をグランド電位に設定すれば「負電源」として利用可能です。また、どちらの端子もグランドに参照させない「フローティング電源」として使用することで、出力のガルバニック絶縁(電気的絶縁)を確保することもできます。
高電圧DC電源には、正極性のみを出力する「正(P)タイプ」、負極性のみを出力する「負(N)タイプ」、極性切替が可能な「リバーシブル(R)タイプ」、および正負両方の出力端子を持つ「PNタイプ」があります。
正負の極性を連続的に切り替えられる電源には、AC電源、バイポーラ電源、バイポーラアンプ、および高電圧アンプがあります。プログラマブルAC電源は、一般的な商用電源と比較してクリーンで安定した出力を提供します。また、周波数や電圧を調整して世界各国の電力系統をシミュレートできるため、輸出製品の試験や規格適合確認において不可欠な装置です。
バイポーラ電源およびバイポーラアンプは「4象限動作」が可能なデバイスであり、ソース(電力供給)とシンク(電力吸収)の両方として動作します。松定プレシジョンでは、波形生成用の関数発生器を内蔵しているものを「バイポーラ電源」、外部入力信号を増幅するものを「バイポーラアンプ」として区別しています。また、このカテゴリの中で高速・高電圧なモデルは「高電圧アンプ」と呼ばれます。
DC電源(ソース)とDC電子負荷(シンク)の両方の機能を持ち、吸収した電力をAC系統に帰還させることができる電源を「双方向電源」または「回生電源」と呼びます。この機能は、バッテリーの性能評価のために充放電を繰り返す「バッテリー充放電試験機(サイクルテスター)」などのアプリケーションに最適です。 その他、アプリケーション特化型の電源として、半導体製造装置に使用される「静電チャック用電源」や、ピエゾ素子を駆動する「ピエゾドライバ」などがあります。