技術コラム

総合電源メーカー松定プレシジョンが、直流電源を永く、安全に使うための「正しい使い方」をご紹介します。

据え付け

直流電源を末永くご使用していただくには正しい据え付けが大切です。

設置条件

  • ①電源本体は水平に置いて使用して下さい。
  • ②ホコリや腐食性ガス等が多い場所での使用は避けて下さい。
  • ③密閉したキャビネットなどに設置したり、吸気孔・排気孔からの排気熱が戻ることがないように、強制排気などの処理をして下さい。(各電源のカタログもしくは取扱説明書の指示に従ってください。)
  • ④結露を起こすような場所には設置しないで下さい。

設置方法

ラックマウントタイプの電源をラックに取り付ける時は、フロントのみでの固定は避け、必ず電源底面にLアングルなどの支えを用意して下さい。

寿命

電源の寿命は周囲温度が10℃上昇する毎に半分になります。
(電源寿命はおおよそ20℃を基準としています。)

STOP!寿命を縮めるこんな使い方

狭いところや密閉されたところは熱がこもりやすいので高温になり、寿命が短くなります。
また、吸排気面をふさぐと電源は内部温度が上昇して寿命が短くなります。

放熱スペースは、吸気口から10cm以上
排気口から30cm以上確保してください。

ホコリの多いところや床に近い場所に設置すると、ホコリを吸い込んで内部にたまり、性能が低下したり寿命が短くなります。

ホコリのたまった電源内部

負荷の接続

直流電源の本来の性能をフルに引き出すには、正しい接続やグラウンドの取り方などが大切です。

  • 十分な太さのリード線を短く接続して下さい。
  • 使用電圧に十分耐えるPVC電線(105℃)を使用して下さい。

負荷への配線には、電線の電流容量やセンシングによる出力線の長さ制限(0.5V/リード)などを考慮する必要があります。以下の表を参考にして電線の太さを決めて下さい。

AWG最大電流(A)
18 1.1 2
16 1.3 7
14 2.1 11
12 3.3 18
10 5.3 23
8 8.4 39
6 13 67
4 21 106
2 33 170
1 42 209
1/0 53 270
2/0 67 330
3/0 85 350
複数の負荷を並列接続する時は各々に配線して下さい。

負荷2、負荷3は電圧降下が大きくなります。

● 誘導性負荷では負荷のキックバックから電源を守るために、電源の出力電圧と出力電流より大きい定格のダイオードを挿入してください。

リモートセンスの使い方

コネクタや配線における電圧降下を無視できない場合に電圧降下を補償するために使用します。

リモートセンスの原理

コネクタや配線における電圧降下を無視できない場合に電圧降下を補償するために使用します。

Ⅴ0’=Ⅴ0-( 接触抵抗+配線抵抗 )×Ⅰ

リモートセンスの原理

電圧降下分を補償するためリモートセンスを負荷の両端につなぐと、電源は負荷の両端で設定した値となるように出力します。

リモートセンスを使用する際には以下の点に注意して下さい。
  • センシング線はインピーダンスが高いので、他の回路や配線の影響を受けないようにツイストペアやシールド線を使用して下さい。
  • センス点に電解コンデンサを入れた方が安定に動作する場合があります。容量としては、0.1~数100μF程度で定格出力電圧以上の耐圧を持つ電解コンデンサを使用して下さい。

複数の電源の接続

直列運転

※ 複数の電源を直列に接続する場合は、その電源の取扱説明書などで最大出力電圧を必ず確認して下さい。
※ マスタスレーブコントロール時は、取扱説明書に従って下さい。

左図のように接続して下さい。
D1、D2は電源の定格出力に対し、逆方向電圧耐量、順方向電流耐量が十分なものを選定して下さい。

このような接続もできます。
各電源をリモートコントロールする場合は、コントロール電位が変わるので注意が必要です。

左図のように接続した場合、それぞれの電源の立ち上がりスピードの差で一方の電源の電流が他方に流れ込み、定電流動作が動作して電源が立ち上がらないことがあります。

並列運転

複数の電源を並列に接続する場合は、電源の出力電圧に必ず差が生じるため、電流のバランスを取る必要があります。
※マスタスレーブコントロール時は、取扱説明書に従って下さい。

左図のように接続して下さい。
ダイオードの順方向電圧、電流特性を利用してバランスをとります。ダイオードは耐圧、電流、損失電力、放熱を考慮してご使用下さい。