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用途・事例

静電チャックとは、静電気でものが引き合うような電気的な力を用いてワークを吸着し、固定(チャック)するものです。
ワークを静電チャックに載せた状態で、チャックの内部電極にプラスとマイナスの電圧を印加すると、ワークの中の電荷が内部電極と引き合うように移動します。これにより電極とワークの間にクーロン力が発生し、ワークがチャックに吸着されます。

静電チャックは吸着方式の違いによって、2つの種類に分けられます。1つは誘電体として絶縁材料を使用するクーロン力型(Coulomb type electrostatic chuck (ESC))。もう1つは、対象物と誘電体との界面の小さなギャップに微少電流が流れ、帯電分極して誘起されるジョンソン・ラベック力型(Johnsen-Rahbek type ESC)です。クーロン力型の静電チャックの方が約60%と少し多く利用されています。

静電チャックは物理的な拘束を行わないため、金属箔やフィルムのような非常に繊細なワークを把持するのに適しています。そのため半導体製造装置などでウエハを搬送する際や加工時のチャックなどに使用されています。

他にも、半導体製造時の検査用の測長走査電子顕微鏡(Critical Dimension Scanning Electron Microscope:CD-SEM)や欠陥レビューSEM(Defect Review SEM:DR-SEM)に静電チャックが使われる場合があります。これらの走査電子顕微鏡(SEM)用の静電チャックでは、ウエハへの電子線の影響を減らす為、静電チャックに高電圧を印加して電子線のエネルギーを相対的に減速(低加速化)させるリターディング法が使われます。

松定プレシジョンでは、静電チャック専用の高圧電源装置を製造販売しています。クーロン力型とジョンソン・ラベック力型のどちらにも対応した静電チャック用電源など、幅広く製品を取り揃えています。また、お客様の要望に応じた静電チャック用電源など未公開の製品もありますので、是非お問い合わせください。

静電チャック

静電チャックの用途:

  • 半導体製造装置
  • 露光装置、フォトリソグラフィ(Photolithography)
  • 半導体ウエハ搬送
  • 化学気相成長(Chemical Vapor Deposition、CVD)
  • プラズマCVD(Plasma Enhanced CVD、 PECVD)
  • 誘導結合プラズマCVD(Inductively Coupled Plasma CVD、ICPCVD)
  • イオンビーム蒸着(Ion Beam Deposition、IBD)
  • 原子層堆積(Atomic Layer Deposition、ALD)
  • ドライエッチング(Dry Etching)
  • プラズマエッチング(Plasma Etching)
  • 反応性イオンエッチング(Reactive-ion Etching、RIE)
  • 原子層エッチング(Atomic Layer Etching、ALE)
  • フラットパネル搬送

静電チャックの主要メーカー

関連ワード:
  • 静電チャック
  • クーロン力
  • ジョンソン・ラベック力
  • ウエハ搬送
  • 半導体製造装置
  • 半導体
  • 吸着