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電解コンデンサ内部のフィルムに巻ずれなどの内部不良があると火災につながる事もある為、品質検査が欠かせません。ケースで封止された電解コンデンサのように、外観ではわからない内部の状態を確認するにはX線による透過観察が必要になります。
電解コンデンサ内部のフィルムの巻ずれや異物観察には、ボケの少ない焦点サイズが小さいX線管とダイナミックレンジの広いカメラを搭載したX線検査装置が必要です。特に電解コンデンサ内部のフィルムは種類によってX線を透過しやすいものがあり、鮮明に観察するには上記のような高性能なX線検査装置が不可欠です。
松定プレシジョンのX線検査装置は、長年磨き上げてきた高圧電源のノウハウを活かした焦点サイズが小さく高安定な自社製マイクロフォーカスX線管と高解像度FPDの組み合わせにより、従来より低ノイズかつハイコントラストな画像で観察が可能です。
卓上型横照射タイプのX線検査装置 precision μB4500は焦点サイズ5μmのマイクロフォーカスX線管と300万画素FPDを搭載。高画質で鮮明なX線画像を得られるので不良を見逃しません。 また、小型卓上型でスペースの限られる開発や製造現場などで詳しい解析ができます。
| 焦点サイズ | マイクロフォーカス |
|---|---|
| 管電圧 | 90kV |
| 倍率 | 等倍~100倍 |
電解コンデンサのCTスキャン画像
電解コンデンサ内部を更に詳しく観察するため、X線CT解析を実施しました。以下画像は取得したデータから任意の箇所を選択・スライスしたCT解析画像です。内部のアルミ電極箔がロール状に巻かれた構造や、セパレータの層構成が鮮明に確認できます。巻き込み状態や電極間の位置関係など、外観からは分からない内部構造の可視化が可能です。