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用語集

入力変動(Line Regulation)とは、電源の入力電圧(Vin)が変化した際に出力電圧(Vout)がどの程度変動するかを示す指標です。一般的に、入力電圧が変動しても出力電圧を一定に保つことが求められ、理想的には変動率は0%となります。評価は次の式で表されます。

ΔVout / ΔVin (%/V)

ここでΔVoutは出力電圧の変化量、ΔVinは入力電圧の変化量です。例えば、入力電圧が100Vから110Vに変化し、出力電圧が5.00Vから5.05Vに変化した場合、(5.05 − 5.00) / (110 − 100) = 0.005V / 10V = 0.05%/Vとなります。

測定条件は、入力電圧を定格の90~110%(例:100V定格なら90~110V)に変化させ、負荷は定格100%、周囲温度は25℃とします。この条件下での変動率を評価し、値が小さいほど入力変動に対する出力安定性が高いと判断されます。

入力変動への強さは、ノイズや電源環境の不安定さが想定される用途(産業機器や車載用途など)で特に重要視されます。高精度な電子機器では、わずかな入力変動が出力品質に影響するため、設計段階で十分な対策が求められます。そのため、入力フィルタやリップル除去回路、安定化レギュレータなどを組み合わせることで、入力変動の影響を最小限に抑える工夫がなされています。