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用語集

安定度 (Stability) - 時間や環境変化に対する "一貫性"
安定度とは、「入力電圧、負荷、周囲温度といった外部要因が変動した際に、出力がどれだけ一定に保たれるか」を示す指標です。一度設定した出力値を、外部からの影響を受けずにどれだけ維持し続けられるかという"一貫性"や"不動性"を表します。

直流電源における安定度の要因

直流電源においては、主に以下の要因に対する変動の少なさで示されます。海外のデータシートを参照する際に役立つ英語名称も併記します。

項目 英語名称 概要
時間安定度 Drift / Time Stability 時間経過に伴う出力の変動。長時間運転時の性能維持に重要です。(例:±0.01% / 8h)
温度安定度 Temperature Coefficient 周囲温度の変化に伴う出力の変動。温度係数とも呼ばれます。(例:50ppm / ℃)
入力電圧変動 Line Regulation AC入力電圧の変動に対する出力の安定性。
負荷変動 Load Regulation 接続される負荷(電流)の変動に対する出力の安定性。

安定度の重要性

安定度の高い製品は、長時間の耐久試験、温度変化の大きい環境での使用、負荷が変動するアプリケーションにおいても、信頼性の高い、再現性のある結果をもたらします。松定プレシジョンの高電圧電源やDC電源は、この安定度を重要な性能指標とし、長期間にわたる信頼性を確保しています。

「確度」「精度」との違い
安定度は、確度や精度とは評価の軸が異なります。

  • 確度 (Accuracy): 目標に対する「正確さ」
  • 精度 (Precision): 出力値同士の「ばらつきの小ささ(再現性)」
  • 安定度 (Stability): 外部要因(時間・環境)に対する「一貫性」

的当てに例えるなら、安定度は「風や時間経過に影響されず、常に同じ場所を撃ち続けられる能力」です。たとえ狙いが少しずれていたとしても(低確度)、撃った弾がすべて同じ場所に集中し続けるなら「安定度が高い」と言えます。

  • 公的な定義と参照規格
    「安定度」という用語はJISの計測用語(JIS Z 8103)で直接定義されていませんが、電源の性能評価に関する国際規格(例: IEC 60478シリーズ)などで、関連する性能が規定されています。

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